リーズナブルに楽曲制作が可能となった昨今ではありますが、それでもなお必要最低限の投資は必要になります。YouTubeを始めとする動画サイトの人気作品の音質を考えると、これは明らかな事実であると言えます。今回は宅録での楽曲制作からリアンプ用のレコーディングデータ作成まで、使い勝手が良く納得の音質で楽曲を作成できるインターフェースRME Babyface Proについてのレビューをお届けいたします。
コンパクトながらコストパフォーマンスに優れた名機

現在、当たり前となっているパソコンでの楽曲制作(DAW)において、どのようなインターフェースを使用するのか。
これは、まず最初に考えるべきことのうちの一つです。
いくら高価なギターを使い最新のDAWを使用したとしても、演奏した音をパソコンに取り込むためのインターフェースの音質が良くなければ、最低限のクオリティすら確保は出来ません。
少し考えてもらえれば分かることですが、いくら高価なカメラでもレンズが濁っているとして良い写真が撮れるでしょうか?
DAWにおいても全く同じことが言えて、インターフェースはちょうどレンズのような役割を果たします。
そうなると音質と値段のバランスをどこにするのかということは、非常に難しい問題であると言えます。
レコーディングで求められる音質、もっと言うと世の中に公開できる音質とは何かを考えた末に、CPR STUDIOはRME社のBabyface Proを「スタートライン」と考えます。
このインターフェースを使う時、必要なクオリティとは何かを実感できる。

音楽製作について考える時、環境をどこまで作るかが質に直結します。
環境と質の関係性はちょうど反比例のような関係になります。
投資するべきコストと求める作品の質のバランスが釣り合うコアゾーンを確保することができるかどうかが重要なファクターのうちの1つです。
仮にモーツァルトのような才能があったとしても、そもそも設備がなければ世の中に発信することはできません。
そこまで極端でなかったとしても、ギターと小さなアンプしかないアーティストが世の中に質の高い作品を発表することができるでしょうか?
今の時代、スマホがあれば動画サイトに投稿できるとはいえ、音質の悪い動画ばかりを発信していてはファンになるユーザーの数は限られます。
また、そういったスタイルで一定の人気を獲得している方々は、純粋な音楽の質以外の付加価値が相応に高い場合がほとんどです。
つまり、最低限のコストはかけるべきものであると言えます。
このRME Babyface Proは、DAWにおいてインターフェースを検討する際のちょうどボーダーラインとなる質を提供してくれるデバイスになっていると考えます。
なお、Babyface Proの金額だけで考えると、正直なところボーダーラインとなる質にすら届きません。
ではなぜBabyface Proなのか?
それはBabyface Proが圧倒的なコスト以上の質を提供してくれるからです。
同じ価格帯の製品と比べると、音の解像度という点でその差は明らかです。
原音に対してのピントの合う感じとでも言いましょうか、とにかく楽器本来の音を損なうことなくデータ化することができます。
3倍や4倍もする高価な機材と比べても遜色なく、それでもこの価格帯で「比べる」という行為が行えること自体がコストパフォーマンスに優れている証明ではないでしょうか?
また、私がギターがメインのため楽器の録音についてばかり記載してきましたが、むしろ歌録りでこそ真価を発揮するインターフェースかもしれません。
というのも、常々「声」という楽器はこの世で最も素材の音を大事にする必要があると考えています。
素材の音をいかに大事に扱うかについては、Babyface Proレベルの解像度にピントを合わせる必要があります。
専門的な知識不要で直感的な操作が可能

インターフェースを導入するにあたっては、使い勝手の良さも非常に大事な要素となります。
これまで色々なインターフェースを触ってきた感じていたことの一つに、直感的に操作できないことによるストレスは悪であるというものがあります。
曲作りやレコーディングの際に、そもそも自分自身でDAWを操作すること自体がストレスであるのに、その上さらに使いづらい操作性のインターフェースを使うことはオススメできません。
操作性の低さによって、作品そのものの質の低下に繋がってしまった経験さえあります。
ひどい場合は、いざレコーディングとなってから一日マニュアルを見るだけで終わってしまったこともありました。
ですが、このBabyface Proはパッケージを開封して1時間も立たないうちにレコーディングに没頭していた記憶があります。
もともと他のRME製品を使用したことありましたが、ドライバーをダウンロードする際もサイトは見やすく親切で、そして開封してすぐに使える、まして使い始めてから操作についてほとんど調べることなく作業ができるインターフェースはなかなかないのではないでしょうか?
高価なインターフェースの中には、色々なことができるが故に操作性が複雑になり過ぎている製品も存在します。
Babyface Proにはそんなことはなく、必要な機能にシームレスに辿り着けるのが多くのユーザを魅了している1つです。
また、ドライバーをダウンロードする際に一緒に落とされるTotalMix FXという専用のミキサーソフトウェアがあります。
このミキサーの使い勝手やメーターやツマミの効きも素晴らしく、間違いなく音楽製作の品質向上に貢献してくれます。
このミキサーについては、いくら直感的とはいえ見ただけでは完璧に理解はできなかったので調べたのですが、人気商品だけあって情報量が豊富なため特に苦労することなく使えるようになりました。
長期的な視野でトータルコストについて考えてみる

また、幅広いOSに対応したドライバーを提供していることも、このインターフェースの価値を高めることに一役買っています。
これは推測になりますが、なるべく多くのユーザーに長期間使ってもらいたいというRME社の理念が形になっているからではないでしょうか?
こういう気配りが形になっているサービスは、音楽業界だけに限らず様々な面でカスタマーへの配慮を感じられるケースが多いです。
例えば、カスタマーサービスに電話した際などに、オペレーターが当事者意識を持って一緒に問題解決に尽力してくれるなど、本当に素晴らしい理念だと言えます。
カバーしているOSの範囲が広いため多少古くなってしまったOSであっても問題なく使える、またサポートが充実している。
長期的に使えるインターフェースという点で、これらは非常に理想的な環境だと言えます。
そして、ハードとしての造り自体もしっかりしているため過度に酷使した使い方をしない限り長期間動作することが保証されています。
つまるところ、長く使えることで結果的にコストが下がるという正に夢のような製品なのです。
初期投資にばかり目がいきがちですが、1年、5年、10年とトータル的な視野で物事を見ることでより満足できる環境を作ることが可能となるのです。
まとめ

今回はレコーディングスタジオの機材ではなく、宅録ユーザへのオススメする機材をご紹介する内容でしたが、いかがだったでしょうか?
私自身この記事を執筆していて、改めて買わない理由が見当たらないと実感した程です。
もし買わない理由があるとするならば、より品質の高いインターフェースを購入できる場合だけではないでしょうか?
そうでない場合、特に用意しておくべきマストな環境について考える場合、この製品を選んで失敗することはまずあり得ないと思います。
色々なインターフェイスがリリースされていて選択肢が多々ありますが、インターフェイス購入の検討材料になればと思います。
楽曲の良さをより一層引き出すレコーディングが可能なCPR STUDIOはこちら
【CPR STUDIO】
HP:https://cpr-studio.jp/
Twitter:https://twitter.com/cpr_studio
Facebook:https://www.facebook.com/Cprstudio/
Instagram:https://www.instagram.com/cpr_studio_jp/
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCNDqi4o6aFQCaBRXsEyj4eQ