ギターを演奏するためには当然その前に音作りを行います。 ここで大切なことは、どういうサウンドで鳴らしたいかのイメージを明確に持っておくということです。 良くない例としては、いざ音作りをする段階になってからどういう音を作ればいいか考えるパターンです。 こうなると音が決まるまでに当然時間がかかりますし、出来上がったサウンドが楽曲の良さを活かせていないケースがほとんどです。 具体的には、「どの曲でどのアンプを使う」「ギターソロではどういうエフェクターを使う」などのイメージがあると時間のロスが減ります。 DAW(音を録ったり、録ったデータを編集するソフト)でもエフェクターをかけることができますが、ビンテージのエフェクターなどは再現できないものもあります。 例えばギターソロでディレイをかける場合に、掛け録り(エフェクトが掛かった音を録音すること)するのかどうかなどは事前に決めておいた方がいいでしょう。
演奏時に意識する点
理想的な目安としては、ノーミスで通して3回連続弾けるとスムーズな進行が出来る目安となります。 それを下回ってくると録り直しが発生してきますが、当然その分時間のロスが生じます。 またミスなく弾けていても良いテイクが録れるとは限りません。 というのも、演奏中は演奏することに脳が比重を置いているため客観的に自分の演奏を聴くことが難しくなります。(弾きながら客観的に聴けるということは良いプレイヤーの資質とも言えます。) 自分では弾けているつもりでも、客観的に聴くとリズムが走っていたりすることもあるので事前にバンドメンバーなどから演奏で問題のあるところはないかの指摘を貰っておくことをおすすめします。 宅録ができる環境の方は、実際に録音(プリプロ)して確認しておくとレコーディング本番に向けて調整ができるので試してみてください。
パンチインについて
DAWでは、録音テイクは裏トラックとして残しておけるので、録音後に一番良いテイクを選ぶことができます。 基本的には、各テイクごとの良いところをエンジニアが繋げて仕上げますが、パンチインという機能を使って納得のいかない箇所だけ録り直すことも可能です。 DAWはかなりの自由度を誇るため、強引なやり方をすればパンチインだらけでも自然な仕上がりにすることもできます。 しかし、本来は通して弾くはずの演奏を切り貼りするわけなので、決して良い演奏とは言えない仕上がりになってしまいます。 通して弾くことでグルーブが出てくるので、良いテイクを仕上げたい場合は極力パンチインを使わないことを推奨します。 例えるなら、いくら一流のシェフであっても素材が悪いと美味しい料理は作れないようなものです。
リアンプについて
本来はスタジオで録音することを推奨していますが、予算の都合などから時間をかけられない場合に「リアンプ」という選択肢があることもご紹介しておきます。 リアンプとは、事前に宅録などでギターやベースをライン録音しておき、そのラインデータを実際のギターアンプを鳴らし再度録音することをいいます。 演奏はすでに終わっているので、レコーディングの時間は演奏データの長さと同じになります。時間をカットすることができる方法になります。 上記に加えてギター録りが終わってからアンプを選べるので音作りに時間をかけることもできるという利点もあります。 そんなリアンプですが、当然注意するべきことがあります。 いくらサウンド良いアンプであっても、肝心の録り音(録音したデータ)が悪ければ納得出来るサウンドにはなりません。 商業スタジオでは、録り音を良くするために様々なハイエンド機材が導入されていますし、良い録り音を熟知したエンジニアがいるので最高のセッティングで音を録れる環境が整っています。 それに比べて一般的な宅録の録り音はインターフェイスや電源回りなどや甘さディレクションだったりとどうしてもクオリティーが下がってしまいます。 また、先にギターの演奏を録音してしまうので、基本的なドラム→ベース→ギターなどの順番でサウンドを重ねてグルーブを作っていくようなことができません。 リズム隊であるドラムやベースより先に録音することになるので、装飾するはずのギターが基準になってグルーブが作られるということを強く意識しておく必要が出てきます。
まとめ
いろいろと書きましたが、事前に準備できることは準備して当日するべきことだけに集中する。 つまるところ良いテイクを録るためにどれだけ準備をしておけるかに尽きると思います。 その結果は、良い作品とコストカットという見返りだと思います。 ギタリスト本来の持ち味を最大限にブラッシュアップする環境が揃っているCPR STUDIOはこちら]]>
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