ギター(Fender Jazzmaster 1964年製 Sunburst)を導入しました。

2019年11月5日 by y-sato 機材

ギター(Fender Jazzmaster 1964年製 Sunburst)を導入しました。
ビンテージにしか成し得ない、成熟した木材にしか鳴らし得ない『音』を奏でる極上の一本は、人生で一度は手にしたいギターではないでしょうか。
今回は、Pre-CBS最終期に製造されたFender USA ジャズマスターをご紹介致します。

本当の意味でギターが完成するためには、数十年という月日が必要である

鳴らした瞬間に本物を感じさせてくれるギターというものはそう多くありません。
名工が作成したギターからは熱意と技術が伝わり、そのギターが本物であることを教えてくれます。
品質を上げることに拘り、材料の仕入れから製造工程、果ては販売まで全て管理されることで、そのギターは本物であることを伝えることができます。
ギターという存在の大半を構築する木材は、製造後に時間が経過することで乾燥し、初めて完成すると言われています。
導入に至った本Jazzmasterも全ての要素を兼ね揃えたギターであり、鳴らした瞬間に本物を教えてくれました。
否、ビンテージギターが発する独特の匂いを感じた時点から、その片鱗を感じていたのかもしれません。

Pre-CBS最終期に産まれた極上のギター

Fender社は1965年にCBS社に売却されるという経験をしています。
その売却前の時期はPre-CBS期と呼ばれており、この時期以降と比べると設計や製造における考え方が違うため、明確にギターに違いが現れているのです。
本機は、Pre-CBS最終期の1964年に製造されたジャズマスターであり、成熟した技術と思想が余すことなく注ぎ込まれた一本となっております。

ハカランダを用いた至高の指板

Pre-CBS期のジャズマスターの売りでもある、指板に使われたハカランダはその技術と思想の典型ではないでしょうか。
非常に高価な木材として知られるハカランダは、又の名をブラジリアン・ローズウッドと言い、一時期はブラジル国内で絶滅危惧種に指定される程希少な木材となっておりました。
密度が高く、そのため非常に硬いこの木材は、楽器の他にも家具や旋盤細工に用いられるなど、素晴らしい木材であることを歴史が証明しています。
また、非常に硬いため加工が難しいこともハカランダの特徴です。
このように、ハカランダという木材を指板に用いていることからも分かるように、成熟した技術と思想が本機には備わっているのです。

多機能であり万能のギター

ジャズマスター全般に言えることですが、一本あれば大抵のことは何でもこなせるという特徴も本機は遺憾無く発揮しています。
見た目にも分かる通り、ピックアップはジャンボ系のシングルコイルを採用しており、この手のピックアップに共通する『歯切れの良さと甘い音の共存』が実現されております。
この結果、カッティングからリードまでどのようなフレーズでもポテンシャルを発揮することができ、また周波数帯域の特性から加工しやすい音になりやすいためレコーディングでも重宝される理由が分かります。
また、名前からも分かる通り、ジャズに合うギターとして開発された側面を持っており、ジャズギタリストにも愛用されるなどジャンルを問わず常に一定の人気を保っていると言われています。

ジャズマスターの個性を産むプリセット回路

さらに興味深い特徴として、フレット付け根近くのスイッチをオンにすることで切り替わるプリセット回路も、是非知っていただきたいポイントになります。
プリセットスイッチをオンにすることで、通常のセレクターは効果を失いフロント側のピックアップだけが機能します。
また、電気信号が経由する回路そのものが切り替わっていることで、通常のフロントの音よりもより甘いサウンドを聴かせてくれるようになります。
所謂甘い音となり、シングルコイルであることを忘れるくらいに太くメロウな音を奏でてくれます。

まとめ

遂に、CPRにもビンテージのギターが導入されました。
すでにお伝えしている通り、どのようなジャンルやプレイにも対応可能であり、その音はビンテージに相応しい本物と言えるジャズマスターとなっております。
もちろん、こちらを使用してのレコーディングも承っております。
是非お試しいただきたい極上の一本、1964年製(Pre-CBS最終期) Fender USA Jazzmasterをご紹介致しました。

●【機材紹介】Fender Jazzmaster 1964年製 Sunburst